職種別活用

資料の構成案をAIで作るコツ|提案書・報告書・議事録まとめで変わるプロンプトの型

資料の内容について相談しながら作業する二人(イメージ)
wocintechchat.com / CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

結論

資料作成でAIに構成案(見出しと要点)を作らせたとき、「なんとなく一般的すぎる」「使えない」と感じた経験はないでしょうか。多くの場合、原因はAIの性能ではなく材料の渡し方にあります。提案書・報告書・議事録からの資料化では、そもそも読み手が求める論理の流れが違うため、同じプロンプトで済ませようとすると、どれも同じような当たり障りのない構成になりがちです。この記事では、文書の種類ごとに変えるべきプロンプトの型を整理します。チャットAIから資料生成AIへ流し込む全体の手順は資料作成AIで構成案からスライド化までで解説しているので、この記事は「構成案づくり」の精度をさらに上げる回として読んでください。

なぜ「構成案がいまいち」になるのか——文書の種類で論理の流れが違う

「〇〇について資料の構成案を作って」とだけ頼むと、AIはどの文書にも当てはまりそうな無難な見出し(背景・現状・課題・提案・まとめ、など)を返しがちです。これは指示が悪いというより、文書の種類ごとに「読み手が納得する順番」が違うことをプロンプト側で伝えていないために起きます。

  • 提案書:読み手はまだ課題や解決策に納得していない。「課題→解決策→効果」の順で、まず問題意識を共有してから提案する流れが必要です。
  • 報告書:読み手はすでに一定の背景を知っている。先に結論を伝え、必要な人だけが経緯・詳細を読む「結論→経緯→詳細→今後」の順が実務的です。
  • 議事録から資料化:読み手は「結局何が決まって、次に誰が何をするか」を知りたいだけのことが多く、時系列の記録ではなく「決定事項→論点→次のアクション」に組み替える必要があります。

以下、文書の種類別にプロンプトの型を分けます。いずれもプロンプトの基本の「役割・目的・材料・形式」の4点構成を土台にしています。

型①:提案書の構成案(課題→解決策→効果)

コピペプロンプト(提案書の構成案)役割目的材料形式
役割: あなたは社内向け提案書の構成を考える編集アシスタントです。
目的: 読み手がまだ課題を意識していない前提で、課題への納得から提案への合意までを一直線に導く構成案を作りたい。
材料: 提案したい内容の要点メモ〔ここに貼り付け。社外秘の数値や取引先名は、社内ルールに従って伏せ字にするか要点だけにしてください——[社内情報の入力可否](/ja/articles/ai-kimitsu-rule)も参照〕。
形式: 「現状の課題」「放置した場合のリスク」「提案する解決策」「期待できる効果」の4つの見出しで、各見出しに一言メモを添えて出力してください。

型②:報告書の構成案(結論→経緯→詳細→今後)

コピペプロンプト(報告書の構成案)役割目的材料形式
役割: あなたは社内向け報告書の構成を考える編集アシスタントです。
目的: 忙しい読み手が最初の1見出しだけでも要点をつかめる、結論先出しの構成案を作りたい。
材料: 報告したい内容の要点メモ〔ここに貼り付け。社外秘の情報は伏せ字にしてください〕。
形式: 最初の見出しを「結論」とし、そのあとに「経緯」「詳細」「今後の対応」を続ける構成で、見出しごとに一言メモを添えてください。

型③:議事録から資料化する構成案(決定事項→論点→次のアクション)

コピペプロンプト(議事録を資料用の構成案に組み替える)役割目的材料形式
役割: あなたは会議の記録を、関係者向けの共有資料に組み替える編集アシスタントです。
目的: 時系列の議事録ではなく、「何が決まり、何が議論中で、誰が次に何をするか」がひと目でわかる構成案にしたい。
材料: 以下は会議の議事録です(社外秘の発言・取引先名は伏せてください):〔ここに貼り付け〕。
形式: 「決定事項」「継続検討中の論点」「次のアクション(担当・期限)」の3見出しで、決定していない内容を決定事項に混ぜないよう注意して出力してください。

できた構成案を検証する3つの視点

AIが出した構成案は、そのまま資料生成AIに流し込む前に、次の3点を確認すると精度が上がります。

  1. 論理の飛躍がないか:見出しから見出しへ、読み手が「なぜ次にこの話になるのか」を追える順番になっているか。
  2. 抜け漏れがないか:材料に含めた要点が、どの見出しにも拾われずに消えていないか。
  3. 読み手の前提に合っているか:背景説明が読み手にとって当たり前すぎて冗長になっていないか、逆に前提知識が足りずに唐突になっていないか。

気になる箇所があれば、「この見出しは要らない」「ここをもっと具体的に」と差分で直すのが実務的です(プロンプトの基本の「2回目の指示が本番」も参照)。

次のステップ:構成案からスライドへ

構成案ができたら、そのままスライド生成AIに流し込んで体裁を整える段階に進みます。Gamma・イルシルなど具体的なツールの無料枠や手順は資料作成AIで構成案からスライド化までにまとめているので、そちらをご覧ください。

注意:材料に機密情報を入れる前に

どの型を使う場合も、「材料」欄に社内の実データ・取引先名を貼り付ける前に、社内情報をAIに入力していいか迷ったらで判断基準を確認してください。

Sources

  1. PREP法とは? 相手に伝わる説明の方法を例文でわかりやすく解説(カオナビ人事用語集)
  2. 資料作成AIで構成案からスライド化まで|迷わない実務手順(AI DOJO)

FAQ

提案書と報告書、構成案のプロンプトを分ける必要が本当にありますか?
はい。読み手が課題にまだ納得していない提案書は「課題→解決策→効果」の順が、すでに背景を知っている読み手向けの報告書は「結論→経緯→詳細」の順が向いています。同じプロンプトで済ませると、どちらも当たり障りのない一般的な構成になりがちです。
この記事とほかの資料作成AIの記事は何が違いますか?
「資料作成AIで構成案からスライド化まで」がチャットAIとスライド生成AIを使う全体の2段階手順を解説しているのに対し、この記事はその前半にあたる『構成案づくり』だけを深掘りし、文書の種類別に精度を上げるプロンプトの型を紹介しています。スライド化の手順はそちらをご覧ください。
AIが作った構成案に抜け漏れがないか、どう確認すればいいですか?
材料として渡した要点メモの内容が、構成案のどこかの見出しに反映されているか照らし合わせるのが確実です。反映されていない要点があれば、その部分を名指しで追加するよう差分で指示してください。
AI DOJO編集部
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